アンカーのミドルシニア社員、松本です。はじめて投稿します。
写真の桟橋は、千葉県南房総市富浦町原岡海岸の桟橋です。
房総半島の南方、館山より少し東京寄りで、正面には富士山と三浦半島が見えます。
今、この桟橋が注目され、南房総市の観光スポットになり、多くの観光客が訪れ、
今年の1月には、NHKドキュメント72時間で、その様子が放送されました。
「南房総 静かな桟橋で」 – ドキュメント72時間 – NHK
実はこの海岸で、大学時代に所属していたサークルが夏休みの1か月間だけ 「学生キャンプストア」という海の家を毎年運営していたのです。
私が初めてこの海岸を訪れたのが大学1年生の夏、1976年の7月、今から47年も前のことです。その時、既にこの桟橋はありました。それから3年間、そして卒業してOBになっても、毎年夏になるとこの海岸に行き、 何十年もこの桟橋を見てきました。
その間、この桟橋は何一つその姿を変えることはありませんでした。
はっきり言って、何の変哲もない、かなりくたびれた桟橋です。
そんな桟橋が注目を集めるなんて、正直「なんで?」という気持ちでした。
理由として考えられるのは、私が若かった頃はインターネットもスマホも無く、 アナログだらけだったので、この桟橋はその時代に溶け込んで注目されませんでした。
しかし、デジタル化が進み、周りがデジタルだらけになってきたら、 このアナログの象徴のような桟橋が、自然と浮かび上がり、めずらしがられ、 興味を引くようになったのではないでしょうか。
「時代によってモノの価値が変わる」
この桟橋のように存在そのものは何一つ変わっていないのに、時代の変化によって価値が変わるということは、時代という、見えない大きな流れがモノの価値をつくっている、ということでしょうか。
以前はNGだったことが、今ではOKだったり、また、その逆もあったりします。
そして、その大きな流れに人は抗うことも出来ず、身をまかせるしかないのであれば、なにか、他力本願的な感じがして、少し怖い気がします。
時代の変化にも合わせつつ、しかし、すべてを委ねるのではなく、自分の立ち位置を客観的に見つめることも必要かと思います。
ちなみにこの海岸は西に向いているので、天気が良ければ、富士山のすそ野に沈む夕日を見ることが出来ます。
なかなかの絶景です。