1日目 熱海〜東伊豆
2024年4月6日(土)1日目行程
10:00 熱海駅前広場集合、スタート 10:30 長浜海浜浴場着(チェックポイント①)
11:30 伊東マリンタウン着&ランチ(チェックポイント②)
14:10 城ヶ崎海岸着(チェックポイント③)
15:40 旅館(つるや吉祥亭)着 https://www.tsuruya-kisshotei.com/
2024年4月7日(日)2日目行程
10:30 チェックアウト
12:00 河津浜海浜浴場着(チェックポイント④)
13:00 尾ケ崎ウイング(チェックポイント⑤)
14:00 道の駅 開国下田みなと着 ランチ
15:15 伊豆急下田駅解散
ひたすら海岸線を南下。自転車に乗る人、自転車を押す人
熱海駅から新幹線を飛び降りるようにして、我々ミニベロ部は神秘のリアス式海岸を征服すべく、熱海から下田への80キロに及ぶ道のりに挑みました。なんとも麗しい週末、4月の風が冒険を呼んでいます。
海沿いの135号線はすぐになだらかな登り坂がはじまり、早速足が悲鳴をあげ出しました。
予想はしてたものの、最近は全く運動をしていないので心臓がついていけるか心配。すぐに自転車を降りて押しだしました。「体重が・・・」とか「年齢が・・・」とか、頭の中は言い訳ばかりです(汗)
先行する小山、佐藤の若手メンバー、そこへ最年長今年60歳の金子さんは必死で喰らい付いていきます。すぐに3人は見えなくなりましたが、残された私と中川の二人は、海の景色を横目に黙々と自転車を押します。
2番目のチェックポイント「伊東マリンタウン」に到着したのは、先行組から遅れること30分以上。休憩し飽きた3人と合流し、ランチタイムへ。
やっぱり海の幸ということで、限定食の「まかない丼」をチョイス。今日は運動量も多いので大盛りに。ただ、残りの行程を考慮して、ビールは我慢。冷たい一杯は宿に到着するまでお預けです。
ゆっくりランチの後、走り出してしばらく経った頃、佐藤が急に自転車を降りてなにやらトラブル・・?と思ったら、何故か前輪の回転がおかしいとのことでチェックしてみると、ブレーキシューがリムに当たりっぱなしで、全然回らない。
「え?スタートしてからずっとこの感じ?」と聞くと、佐藤曰く「なんかペダル重いなーと思ってたんですけど・・・」とのこと。
熱海からずっとこれだった?化け物?と、あらためてビックリ。さすが元自衛官で、現役マラソンランナーのフィジカルの強さ。異次元です。
少し調整をしたら「行けそう」となったので、再出発。
135号線をそれて海沿いの109号線へ。109号線は切り立ったリアス式海岸に合わせてアップダウンの連続。再び苦行の時間です。下りは良いのですが、登りは本当にきつい・・。上り坂はなかなか終わりが見えないので、何度も心が折れそうになりました。ただ、景色は本当に素晴らしい。ところどころ絶景が広がります。
14時過ぎ、本日最後のチェックポイントの名所「城ヶ崎海岸」につきました。ここは吊り橋が有名。数十メートル眼下に波が打ち寄せているのを見下ろしながら渡りました。高所恐怖症の人は下を見ない方が良さそうです。
ラストスパート。旅館「つるや吉祥亭」を目指して
ひとしきり休んだあと、本日のゴールである旅館「つるや吉祥亭」を目指して最後のライドです。
城ヶ崎海岸からは135号線に出て、あとは一本道。比較的快調に飛ばして16時頃旅館に到着。先に到着していた佐藤と小山はチェックインしていて、私と中川の到着を部屋から見下ろしながら迎えてくれました。
「あれ?金子さんは?」
佐藤と小山、私と中川の、間で一人奮闘していると思っていた金子さんがまだ到着していません。「もしかしてどっかで事故ってるんじゃない?」と心配していると、少し遅れて金子さんがやってきました。見ると膝から血を流しています。びっくりして「転んだの?大丈夫?」と聞くと、自転車で転んだのではなく、道を間違ってしまってコースを戻るのが嫌だったらしく、自転車を担いでショートカットしようとして転んだとのこと。60歳のやることとは到底思えませんが、まあ大事に至らずホッとしました。
とにもかくにも、なんとか全員無事に宿に到着。初日の行程を終えることができました・・。
つるや吉祥亭、温泉と安堵のひととき
日暮れまでに到着した旅館では、温泉でのんびりと疲れを癒し、海の幸を満喫。乾杯のビールがカラダに染み渡ります。豪華な食事に満足しきって、その後は各自自由行動。もう一度温泉に入りにいく者、布団に入って横になる者、それぞれです。
温泉も食事も、スタッフのホスピタリティーもパーフェクトで、苦労してここまでやってきた甲斐があるというもの。オーシャンビューの部屋にはずっと波音が聞こえてきて、とにかく最高の旅館です。本当におすすめです。
2日目 東伊豆〜下田
坂道と絶景の連続の30キロ
翌朝、7時の朝食の後は10時まで部屋でゴロゴロ。1日目の筋肉痛を少しでも和らげます。「このままここでもう一泊」と行きたいところですが、そんなことも言っていられません。チェックアウトと同時に自転車を組み立て、宿を出発しました。昨夜降っていた雨もすっかり上がって、2日目のスタートです。
本日の行程は伊豆急下田駅までの30キロ。昨日よりも走行距離は20キロほど少なめですが、スタートしてすぐに急な登り坂。「今日もこれか・・・」と思いつつ少し頑張ってみましたが、すぐに降りて自転車を押し始めました。
海抜1メートルほどの場所から、上り坂を数十メートル上まで押して上がり、一気に下って、を繰り返します。ほんと辛い。佐藤と小山は相変わらず自転車に乗ったまま走り切りますが、私たちヘタレはすぐに降りて自転車を押します。
そうこうしているうちに桜で有名な河津を通過し、最終チェックポイントの「尾ケ崎ウイング」は断崖絶壁の上にある休憩所で、高さは80メートル。
右を見ると遠くに白浜海岸が一望でき、前方には伊豆大島の影がうっすらと見えます。天気が良いと伊豆七島が全て見えるらしい絶景のビュースポット。観光客は皆立ち寄って景色を見たり用を足したりします。ここから先は白浜まで下り坂を一気に下り、小高い丘を越えたら最終目的地の下田に入ります。
いよいよラスト。下田バーガー、そして伊豆急下田駅へ
道の駅「開国下田みなと」に着いたら最初から食べることを決めていた「下田バーガー」(金目鯛のフライをはさんだ名物バーガー)でランチ休憩。あと数百メートルでゴールの伊豆急下田駅ですから、心おきなくビールとバーガーを楽しみます。少し遅いランチだったのでお腹はペコペコ、下田バーガーはメチャ美味しく感じました。
お腹も落ち着いて、いよいよ伊豆急下田駅へ。今回のミニベロの旅は幕を閉じます。昨日の熱海駅からここまで80キロ超、小径のミニベロで皆よく頑張りました。なんとなくこれで終わりなのが寂しいような・・・。
ミニベロ(折りたたみ小径車)のチャームポイントは、どんな地形にも対応するその順応性。小回りが利くがゆえに、まさに旅の自由度を格段に高めてくれました。しかしこの旅が教えてくれたのは、それだけでなく、仲間と共に過ごす時間の貴重さでした。普段は仕事、しかしこの2日間は絶景と美味しい食事を味わい、体力を使い切り、思い切りリフレッシュさせていただきました。
次回はどんな場所を走ろうか、ミニベロ部の話はまだまだ続きます。