シニアとお金

日本銀行の発表によると、個人が保有する現金が初めて100兆円を突破したとのこと。高齢者を中心に、自宅で現金を保管する「タンス預金」を増やす傾向が強まっています。現金・預金は1056兆円、株式などを含めた金融資産残高は1948兆円。いずれも「過去最高」を更新しています。

コロナ禍による先行き不透明な中、手元資金を厚くしておこうと預金残高が増加していくのは当然といえば当然ですが、年間の国家予算が107兆円(2022年)であることを考えると、莫大な資産が銀行にタンス預金に保管されていることがわかります。

では、世帯ごとの預貯金はどうでしょうか?

「シニアは他世代と比較して保有資産が大きい」と思われがちですが、2020年の金融広報中央委員会の世論調査では、60代単身世帯の平均保有資産は1,872万円。二人以上世帯では2,154万円とあります。ただこれは、富裕層の資産も合算して人数で割った数字であり「中央値」で見ると単身世帯は300万円、二人以上世帯は875万円が実態に近い数字と言えそうです。

一般社団法人全国銀行協会のホームページでは下記のように記載されています。

  • 夫婦2人の老後資金、必要額の一つの目安は2,500万円
  • 退職金や資産から不足額を割り出し、より計画的に貯めていこう
  • 60歳以降も働いて収入を得るという意識が今後のポイント

老後2000万円問題が物議を醸しましたが、2000万円でも足りない、2500万円とは・・。

「シニアは他世代と比較してお金を持っている」は幻想であり、後々の医療や介護にかかるお金を想定すると「出来るだけ余計なことには使わない」が実際のところでしょう。

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